【解説】FTネジ® 登録2712334

FTネジ®(Form and Tight)は、東京螺子製作所(現:ミネベアミツミ株式会社)が開発した、雌ねじ加工を行いながら締結作業が行える画期的なねじ製品で、これまでに多くの自動車メーカー、家電メーカー、OA機器メーカー等に供給して来ました。

*FTネジ®はミネベアミツミ株式会社から株式会社モリシタへ商標権を移転しました。

特徴と機能

1.FTネジのねじ部断面形状は外形は六角形、谷径は円形です。

六角部の頂点で相手材を塑性変形させ、安定しためねじ加工と締め付けを同時に行います。

2.FTネジの六角部の頂点は約12度の角度でねじれています。

そのためねじ込みトルクは小さく安定したトルクで締め付けることが出来ます。

めねじが無い場合

ドリル穴、バーリング穴、ダイカストホール等の下穴があれば、FTネジはめねじを立てながら締め付けができます。

めねじを塑性加工で作りますので、切粉は出ません。

成形しためねじは互換性があり、JIS2級のおねじが使用できます。

めねじが有る場合

締め付け時のカジリがなくなります。 溶接された溶接されたウェルドナットのねじ部に付着するスパッタや熱ひずみによる変形等により、一般ボルトでは発生するカジリはFTネジでは発生しません。

塗膜の除去に優れています。 めねじ部に付着した厚い塗膜でもFTネジは六角部で除去していくのでカジリは著しく改善されます。

従ってマスキングやリタップ等は不要になります。

その他

ばね座金等は不要です。 塑性変形により強い締め付け力が得られるので、緩みに強くもどり止めの効果があります。従ってFTネジにはばね座金等は不要で、コストダウンと軽量化が図れます。

アース性能が著しく改善されます。 めねじとの密着が良いのでアース性能に優れ、通電不良が無くなります。

※ 上記以外のサイズ、材質も対応可能です。

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【解説】UPward® 登録6376908 

UPward®は株式会社ティーディーエルが開発した樹脂用タッピングネジで、ねじ山の頂辺を上方にやや傾斜させ、かつネジ山に等間隔のV字状切込きを形成することにより緩み止めの機能を持たせたねじです。

特徴:45度と60度の山を非対称にRで繋いだ形状により締め付けの力を分散しタップタイトと同等の初期トルクとラチェット状の切り込みを付けることにより、緩みトルクが向上しています。

通常の丸形状ブランク(通称・下ねじ、リベット)にて転造することにより絞り金型が不要となりヘッダーポイントが可能になります。

これにより首元までねじ加工が可能になり、薄板の締結に優位性を発揮します。

ヘッダーポイントを付けることにより、L寸法の長さ制限がなくなり設計上の選択肢が広がります。